RALは「取引条件についてのドイツ委員会」のドイツ語頭文字をとったもので、1925年3月24日ベルリンでのドイツ連邦経済省による設立が起源です。商品取引の際、必要な品質保証・商品マ-ク・表示制度を統一する目的で、経済団体や政府機関が参加している中立的機関です。
RALの目的は「品質の定義」と「商品やサービスの品質についての消費者の利益になる信頼ある数値指標」を示すことです。現在、約150業種でRALによる品質保証・検査規定・表示マークが定められています。RALはドイツ連邦特許庁の審査を経て登録され、信頼できる品質の証として認められています。今日RALの名前は品質の信頼性と最高の品質を表示するラベルになっています。
RALマークの使用を認可された場合、第三者によって常にモニターされ品質の証明として使用されます。RALの資格は、1年ごとに更新する必要があり、毎年、厳しい試験や監査を受け、合格した業者だけが、そのRALマークの表示を認可されます。
ドイツにおいて品質保証システムとしてRALが存在し、社会的にも高く評価されています。RALはEU諸国においても品質保証に関して信頼性があり、国際的に最も高く評価されています。
優れた品質基準
RALではリネンの品質に対して達成すべき具体的数値を設定しています。数値基準クリアのための技術とルールの遵守が求められます。
これらの厳しい数値基準を満たす事により、リネンの高い品質が守られています。
清潔で美しく、ニオイのない、手触りもなめらかな最高の商品を提供しています。
洗濯用水の仕様
鉄、マンガン、銅の含有量や、水の硬度が規定されています。
リネンの仕上がり品検査
折りたたみ、仕上がり、包装状況、しみ、白度、滑らかさ、綺麗さ等を目視検査しています。
洗濯工程試験(サイクルテスト)
ホーヘンシュタイン研究所のテスト布を生産ラインで50回(GZ-992/3食品リネンは25回)繰り返し洗浄し、洗濯工程の試験(強度、灰分、白度)を行います。このテストは年間最大10回行われます。単なる白さだけでなく、洗濯工程後に繊維がもろくなっていないかや傷んでいないか等を総合的に試験します。全ての項目で規定の数値基準に合格しなければなりません。
1.引張り強度低下率
濡れた状態のテスト布を引張試験機にかけて破断したときの強度を測定。研究所保管の原布と比較したとき、強度の低下が30%以下であること。
2.化学的繊維損傷度
研究所保管の原布と比較したとき、損傷度合いを示す規定の指数が1.0以下であること。(次亜塩素酸ソーダなどでの損傷)
3.無機質残留率
研究所保管の原布と比較したとき、洗浄時に付着した灰分が1.0%以下であること。
4.白色度1)目視白色度(DW-値)
肉眼によって知覚される白さ計測。170以上であること。
2)色差値
標準の白さからどの色の方向にずれているかを測定。赤方向1.5以下・緑方向2.49以下であること。
3)計器白色値(Y-値)
テスト布の光沢をなくし、さらに紫外線を取り除いた光源のもとで白色度を測定。87%以上であること。
工場監査
年1回監査が行われ、書類監査と現場監査が行われます。
リネンの品質や清潔度を、書類や現場を徹底的にチェックします。
衛生基準
RAL-GZ992/2病院リネン、RAL-GZ992/3食品リネンでは厳しい衛生基準が決められています。
明確な数値基準を達成することで、リネンの衛生を実現しています。
SARS、鳥インフルエンザや一般細菌など、細菌由来の感染症の未然に防止にお役立てできます。
RALは「安全」「安心」なリネンをご提供できます。
工場に求められる安全基準
衛生遵守
設備、備品、手、腕は、アルコール消毒を行っています。
汚染区域、清潔区域を行き来する際には、作業者の着替えも決められています。
日常点検
設備の日常点検と作業場の清掃点検も常に実施しています。
工場のレイアウト
汚染したリネンのある区域、水使用洗い場、清潔リネン区域など、衛生面からレイアウトを規定しています。